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「小さな助け合いの物語賞」受賞作品

第9回 入選青少年部門

助け合いとありがとう

佐竹 陽子(群馬県)

みなさんは、「ありがとう」という言葉を聞いたとき、どのような気持ちになりますか。私はとても嬉しい気持ちになります。きっと、嫌な気持ちになる人はいないと思います。では、「ありがとう」とはどんなときに使い、使われているのでしょうか。誰か困っている人を助けたとき、「ありがとう」と言われ、逆に自分が助けてもらったときに「ありがとう」と言います。このように、助け合うことで"ありがとう"は生まれます。私は、どんな小さなことでも人と人が助け合うことが、誰もが気持ちよく過ごすことのできる世の中をつくっていくと思います。

私が身近に体験した助け合いは「人を助けることで感じた幸せ」です。今年の春、友達がケガをしてしまいました。松葉杖をつく重症でした。私は移動教室のときなどに教科書を持ってあげたりしました。その度に友達は「ありがとう」と私に言いました。そんなある日、友達が「気を使わなくていいよ。迷惑かけてごめんね。」と言いました。私は「別にいいんだよ。迷惑かけてるとか思わなくていいから。」と言いました。すると友達が「本当にありがとう。優しいね。」と言いました。私は恥ずかしい気持ちになりましたが、助けて良かったなと幸せな気持ちになりました。この体験を通して友達の存在の大切さを改めて感じました。ケガをしている友達を助けるという小さなことですが、私は多くの幸せを感じました。自分の悩みを聞いてくれる友達がいる幸せ、同じ目標に向かって励まし合う仲間がいる幸せ、助けるということはときに勇気がいることですが、それで感じとる幸せは、はかりしれないと思いました。

そして、私を最も助けてくれているのは両親です。母は毎日忙しくても、疲れていても、おいしいご飯を作ってくれて、洗濯をしてくれて、塾の送迎もしてくれています。父は家族のために毎日働いてくれています。でも、私は反抗してしまうことがあります。それでも、期末テストのときなどに私が無理だと落ち込んでいると「あれだけ頑張ったから大丈夫」と励ましてくれます。私はその言葉に何度も助けられました。普段、身近にいてあたり前のようになっていますが、両親はどんな時も私の味方でいてくれて困った時は優しく手を差しのべてくれます。そんな両親に感謝し、私も手伝いなどをして父、母を助けられるようにしたいです。

私はたくさんの人に助けられ生きています。社会も同じことで様々な人が助け合い成り立っていると思います。「ありがとう」という言葉も恥ずかしくてなかなか言えないこともあると思いますが、言うことでたくさんの人が温かい気持ちになると思います。だから私は、感謝の気持ちを言葉にして伝えていきたいと思います。そして、誰もが快適に過ごせるように、困っている人がいたら助けたり、相手の気持ちを考えて行動していきたいです。

(原文のとおり掲載しております。)

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